事業主借と事業主貸の違いをわかりやすく解説!どんな時に使えばいい?
個人事業主(フリーランス)がよく使う勘定科目として「事業主借(じぎょうぬしかり)」と「事業主貸(じぎょうぬしかし)」があります。
私は個人事業主としてこれら2つの勘定科目、特に事業主借は頻繁に使っています。
でも、個人事業主でもこれらの事業主借や事業主貸の勘定科目をそれほど使わない人もいます。
使う人と使わない人、何がいったい違うのでしょうか?
そしてそもそもこの「事業主借」と「事業主貸」、似ているけれどどういう違いがあるのでしょうか?
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事業主借と事業主貸を使う個人事業主とは
事業主借や事業主貸の勘定科目を使う人は
事業用の財布とプライベート用の財布をキチンと分けていない
という特徴があります。
財布だけではなく、クレジットカードも同様です。
逆に言うと、事業用とプライベート用の財布やクレジットカードをキチンと分けている人は、事業主貸や事業主借は使う機会はあまりありません。
事業用とプライベート用の財布はキチンと分けたほうがいい?
事業用とプライベート用の財布はキチンと分けたほうがいいかどうかというと、理想は分けたほうがいいと思います。
しかし、実際に個人事業主として活動してみるとわかるけれど、クレジットカードは何とかなるけど、財布を分けるのは至難の技ですよね。
やろうと思えばできるけどかなり面倒です。
そもそもそんな面倒なことをする必要はありません。
ホームセンターでプライベード用の生活用品を1080円、事業用の印刷用紙432円を同時に買って、それぞれの金額だけそれぞれの財布から取り出して・・・うわぁ〜、めんどくせーってなります。
それが苦痛じゃなければいいですが、はっきり言うと無駄な行為ですよね。
国としても「個人事業主の財布は一緒にするな!必ず別々にしろ!」というようなことは言っていません。
財布を一緒にする場合は事業主借や事業主貸の勘定科目を使うようにしてね、ということです。
では、この事業主借や事業主貸はどういう違いがあってどんなときにどのように使うんでしょうか?
事業用の経費は全て「事業主借」で大丈夫
事業用の財布を作っていない、ということは全てプライベート用の財布から支出するイメージです。
事業で利用するパソコン購入費用や水道光熱費、その他事業用の経費は全てプライベード用の財布から支出しているイメージです。
事業で必要なお金を「事業主(のプライベードの財布)から借りた」ということです。
だから「事業主借」となります。
事業で必要なものを買った場合、
事業用の財布がある場合は、
(借方)◯◯費 1,000/(貸方)現金 1,000
という仕訳になるけれど、事業用の財布がない場合は、事業主から借りる形になるので、
(借方)◯◯費 1,000/(貸方)事業主借 1,000
となるわけです。
事業で使ったお金は全て「事業主借」で問題ないです。
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事業用の口座からプライベート用の生活費を引き出す時に「事業主貸」科目を使う
事業の売上は事業用口座に貯まっていきます。
事業用の経費を個人用財布から支出し、売上金は事業用の口座に貯まる一方だと、個人用財布の中身が空になります。
売り上げた売上金をプライベート用の生活費として引き出す必要が出てきますよね。
生活に必要なお金を「事業主(のプライベート財布)に貸した」ということですね。
だから「事業主貸」となります。
その時に使うのが、
(借方)事業主貸 10,000/(貸方)普通預金 10,000
という仕訳です。
売上金が手元にある場合、その手元にある売上金を生活費として使うのであれば
(借方)事業主貸 10,000/(貸方)現金 10,000
となります。
確定申告の時はどうなる?
確定申告の時は、事業主借と事業主貸の残高を相殺します。
相殺して、事業主貸が多い場合は、事業の元入金から事業主貸残高の分を減らします。
逆に事業主借が多い場合は、事業の元入金から事業主借残高の分を増やして翌年分の元入金とします。
ちなみに、事業主貸が多い場合は、元入金がマイナスになる場合もありますが、それでも問題ありません。
まとめ
法人の仕訳には出て来ないけれど、個人事業主(フリーランス)の仕訳には出てくる勘定科目が「事業主借」と「事業主貸」ですね。
個人事業主にとっては頻繁に出てくるかなり重要な勘定科目になるので最初はややこしいですけど、違いと使い方をしっかりマスターしたいですね!
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