夏になると咳・高熱・息切れが続く夏型過敏性肺炎は風邪よりも厄介!原因はエアコンのカビ?
夏は風邪を引きやすい季節です。
真夏の炎天下で汗をかいて、そのままエアコンがガンガン効いている電車に乗って体長を崩すなんて誰しも経験があるんじゃないでしょうか。
もちろん風邪は引きたくありませんが、風邪は薬を飲んでしっかり休めば治ります。
しかし、風邪と思っていたけどなかなか治らず、夏の間ずっと風邪のような症状が続き、咳が出続けるという人が最近増えています。
それはもしかしてただの風邪ではなくて、夏に発生するカビが原因の「夏型過敏性肺炎(夏型肺炎)」かもしれません。
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夏型過敏性肺炎とは一体なに?
夏型過敏性肺炎は、日本で発見された過敏性肺炎で、高温多湿の西日本を中心に、あるカビを吸い込むことでアレルギーを起こして熱や咳が出てしまうというものです。
あるカビというのは「トリコスポロン・アサヒ」というカビで、温度が20度以上、湿度が60%以上になると活動を開始します。
そして、トリコスポロン・アサヒはさらに高温多湿になればなるほど活発に活動し、胞子を飛ばして繁殖します。
そのトリコスポロン・アサヒを吸い込んでアレルギーを起こすというのが夏型過敏性肺炎、というわけです。
原因のカビ「トリコスポロン・アサヒ」はどこで繁殖する?
トリコスポロン・アサヒは環境が整えば家中どこにでも繁殖します。
特に腐った木に繁殖しやすいので、古い木造家屋で繁殖しやすいです。
しかしマンションなどでもキッチンの流しや風呂場、洗面所や押し入れ、寝具や畳など一般的にカビが繁殖しそうなところにいます。
その中でもエアコンの中に繁殖したトリコスポロン・アサヒがとても厄介です。
エアコンは冷房にしても送風にしても風を勢い良く吹き出します。
当然、エアコンの中にトリコスポロン・アサヒが繁殖していた場合、その胞子は風に乗って部屋中にまき散らされます。
その結果、家の中にいる人はトリコスポロン・アサヒを吸い込むことになります。
アレルギー体質でなければ何ともないですが、アレルギー体質であれば咳き込んで夏型過敏性肺炎となってしまいます。
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風邪と夏型過敏性肺炎の見分け方
風邪がなかなか治らないけど、これってもしかして夏型過敏性肺炎?という時に見分ける判断方法があります。
それは、家にいると症状が出て、外出すると症状が軽くなるという場合は夏型過敏性肺炎の可能性があります。
そして、その症状が毎年繰り返されるようであれば夏型過敏性肺炎と思われます。
風邪とは違い、トリコスポロン・アサヒが存在する限り咳や熱といった症状が出続けるので、重症化するケースもあります。
なかには掃除をしてもアレルギーが収まらず、入院したり、新居に引っ越しをしたりする人もいます。
夏型過敏性肺炎かどうかは病院で血液検査やレントゲン検査でわかりますし、「抗トリコスポロン・アサヒ抗体」という検査を受けることでも判別できます。
簡単にできて効果が大きい予防法
トリコスポロン・アサヒかどうかは別として夏場は多少のカビとの共存はやむを得ないと思います。
どれだけ気をつけて、お風呂上がりに風呂場の水を拭き取っても、エアコンを使用したあと送風で乾かしたとしても、カビは生えてしまいます。
そんな中で、簡単だけど効果が大きい方法があります。
エアコンをつけていると、どうしても窓を開けない状態が続いてしまいます。
そうすると家の中でカビの胞子が飛びまくっている状態になるので、アレルギー症状が出やすくなります。
そうならないためにも、暑い夏に窓を開けるのは抵抗がありますが、時々窓を開けて換気をするのが簡単で効果のある対策です。
まとめ
夏型過敏性肺炎はトリコスポロン・アサヒが存在する限り症状が出続けるためなかなか治らず、重症化することもあります。
重症化すると、慢性化してしまい完治が難しくなります。
なかなか咳が止まらない、高熱が続く、息切れがするなどの夏型過敏性肺炎の症状が続くようであれば、病院へ行った方が良さそうです。
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